箕面市に住んでいた父が亡くなりました。
相続にに際して豊中市に住んでいる弟と遺産分割をしようと思うのですが、相続財産はどのように調べれればよいのでしょうか?
父が住んでいた家の名義は父名義だと思うのですが、詳しくは分かりません。
父の死後、何通かクレジットカードの請求書が来ています。
他に借金のようなものはないと思うのですが、調べることができますか?

司法書士

遺産がどの程度あるのかがわからなければ、相続に関する手続きは始まりません。
生前から財産目録のようなものを残されているか、エンディングノートに記載しておられたのであれば、さほど苦労せずに相続財産を把握することができます。
しかし、多くの場合は、そのような形で相続財産を示してくれていることは無いと思います。
そこで、相続人が亡くなられてから相続財産がどれだけあるのかを調べなくてはならなくなるのですが、大きく分けて、次のように各会社、各機関に問い合わせを行うことになります。

1.不動産

登記事項証明書、固定資産税の納税通知書等で確認する。
固定資産税の納税通知書にも故人の所有不動産は記載されているのですが、課税対象の不動産しか記載されていない点が問題となる場合もあります。
課税されていない不動産(評価額が無いもの等)を調べるには名寄帳を取り寄せる必要があります。

2.預貯金

各金融機関の照会手続を利用したり、残高証明書を取得したりして調べます。

3.株などの金融商品

上場会社の株式等であれば、証券会社等からの書類を確認することで調べることができます。

4.借金等のマイナスの相続財産

債権者(貸主)から届いている書類が無いか調べます。
クレジットカードの明細書等も含まれます。
またCICや、JICC等の指定信用情報機関(加盟するクレジット会社やローン会社等の会員会社から登録される信用情報を、管理・提供している機関)への情報開示制度で調査することができます。
また、全国銀行協会の取引開示制度で調査することも出来ます。
相続財産を調査することだけでも大変な労力が必要となりますので、相続人の生前中から、金額まではともかくとして、大体どの銀行に口座がある等は話し合われることが肝要です。

注:2~4の調査に関しては、司法書士業務を離れますので、いずれも各会社、各機関へお問い合わせください。

遺留分の侵害額 → 質問3-2

寄与分の計算 → 質問3-3

遺産分割協議の方法 → 質問4-1

相続放棄が可能な期間 → 事例紹介