相続に関連する基本的な用語を五十音順に簡潔にまとめていますので、ご参考になさってください。
より詳しい説明については関連するページへのリンクを張っておりますので、適宜そちらもご覧ください。

遺言執行者故人の遺言を、その内容通りに実現するため置かれる代理人のこと。
一般的には、遺言の実現(遺言の執行)は相続人自身が行うので遺言執行者は必要ない。ただし、遺言で認知を行う場合や推定相続人の廃除とその取消については遺言執行者を置くことが必要になる。
 
遺言書の検認→ 検認を参照
 
遺産分割協議相続人や遺産の範囲が確定したあと、共同相続人や包括遺贈者(下記の「特定遺贈」参照)、相続分の譲受人で具体的にどの遺産を誰が相続するのかを決める必要があり、その話し合いのこと。
 
遺留分兄弟姉妹以外の相続人に最低限保証されている相続財産のうちの一定の割合のこと。
・もう少し詳しく → 質問3-2
 
遺留分減殺請求権上記の遺留分は最低限保証されている権利なので、遺留分未満の遺産しか貰えなかった場合に、遺産を相続した相続人や受遺者(遺贈を受けた人)等に対して、自分の遺留分を返すことを主張できる権利のこと。
 
改正原戸籍戸籍の改製が行われた際の元になった戸籍のこと。
相続登記の申請の際にはこの改正原戸籍を含めて原則としてすべての戸籍が必要となる。
戸籍は戦後に大きく分けて昭和32年からと平成8年からの2回、大きな改製がなされた。1回目の改製は戦前の戸主制から夫婦を基準とした戸籍に変更することを目的とされ、2回目の改製は手書きだったものをコンピューター管理ができるようにすることを目的としてなされた。
 
課税価格不動産の登記をする場合に納める登録免許税の算出基準となる不動産の価格。
市役所で発行される固定資産評価証明書や毎年4月から6月くらいに不動産の所有者へ郵送で届く固定資産税納税通知書に同封されている「課税明細書」に記載されている。
 
寄与分被相続人(例えば親)の財産の維持、増加について相続人(例えば子)が何らかの貢献をした場合にその貢献を評価して相続分に反映しようとする制度。
ただし、すべての貢献が反映されるのではなく、(1)被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、(2)被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加に貢献した場合に限られる。
・もう少し詳しく → 質問3-3
 
限定承認相続した財産の限度でのみ被相続人の債務を支払い、遺贈を行うという条件を付けて相続の効果が生じるのを認めること。
被相続人から得るプラスの相続財産と、借金等のマイナスの財産と、どちらが多いのかわからない場合に行われる。
 
検認家庭裁判所で行う遺言の変造や隠匿を防ぐための確認手続きのこと。
検認手続きを踏まないで封に押印された遺言を開封してしまうと5万円以下の過料を課せられるので注意が必要(封印の有無にかかわらず検認せずに遺言を執行した場合も同様)。
 
戸籍抄本戸籍には複数の人が記載されているが、そのうち、1人だけもしくは指定した人だけが記載されているもの。
相続登記をする際に相続人の戸籍については戸籍抄本でも良いが、被相続人の戸籍については戸籍謄本である必要がある。
 
戸籍謄本(戸籍記載事項全部証明書)日本国籍を有する人の身分関係を証明するものであり、本籍地や氏名生年月日、父、母、配偶者、婚姻日等の家族構成が記載されている。
正式には戸籍記載事項全部証明書という。
 
戸籍の附票住所を証明するものであり、戸籍謄本に付随して備え置かれているもの。
同じく住所を証明するものとして住民票があるが、住民票は住所を管轄する市区町村役場におかれているのと異なり戸籍の附票は本籍地を管轄する市区町村役場におかれている。
戸籍謄本が備え置かれたときからの住所履歴を調べることができる(ただし改正原戸籍の附票には5年の保存期限がある)。
 
除籍謄本(除籍記載事項証明書)戸籍謄本に記載されている人が全て除籍された場合の謄本のこと。
戸籍に記載されている人が死亡したり、結婚したりすると戸籍から除外され、当該者の欄には「除籍」と記載される。この除籍が繰り返されて戸籍に記載されている人が全ていなくなった場合、その戸籍謄本は除籍謄本となる。
正式には除籍記載事項証明書という。
 
推定相続人の廃除遺留分を有する相続人が(1)被相続人に対して虐待をし、若しくは(2)これに重大な侮辱を加えたとき、又は(3)推定相続人にその他の著しい非行があったときに、被相続人の意思に基づいて相続人としての資格を失わせること。
廃除しても後に取り消すことはできるし、遺言で廃除、廃除の取り消しをすることも出来る。
・もう少し詳しく → 質問1-5
 
相続欠格一定の事由がある場合に当然に相続人となる資格が失われること。
被相続人と相続人との間の関係を破壊したことや、違法に遺産を所得しようとしたことに対する制裁として民法に定められている。
例えば、ある相続人が相続に関する被相続人の遺言書を偽造したり、破棄したりした場合には偽造等を行った相続人は相続する資格を失う。
・もう少し詳しく → 質問1-5
 
相続登記主に不動産の所有権移転登記のうち、相続を原因としてなされるもの。
不動産の権利者名義を相続人から被相続人へ変更するために行うものであり、相続人が相続した不動産を売却したり、抵当権を設定したりする場合にも必要となる。
 
相続放棄相続開始後に相続の効果が自身に及ぶことを拒絶すること。主に、相続人に負債が多く、相続財産がマイナスになる場合に行われる。
相続放棄が認められると放棄をした者はその相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされる。
相続人が自分のために相続があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申述することが必要。
 
代襲相続相続人が被相続人(故人)の死亡以前にすでに死亡していたり、相続欠格などで相続人としての資格を失ったりしているときに、その相続人の子が相続人に代わって相続する制度。
・もう少し詳しく → 質問1-4
 
地番法務局が不動産の識別のために付与している番号のこと。いわゆる「住所」とは異なることがあるので注意を要する。法務局で調べることも出来るが、通常は毎年4月から6月頃に郵送される固定資産税納税通知書に添付または同封されている「課税明細書」に記載されている。また不動産の権利証にも記載がある。
 
登記識別情報登記名義人が登記を申請する場合、当該登記名義人自らが当該登記を申請していることを確認するための12桁の英数字からなる情報。
かつては登記が完了すると権利証(登記済証)が交付され、これにより不動産の権利者であることが証明できたが、現在は権利証(登記済証)の制度が廃止され、登記が完了すれば登記識別情報が登記名義人に通知される。
 
登記事項証明書不動産ごとの物理的な現況と、当該不動産に関する権利関係を記録したものを「登記簿」といい、法務局に備え置かれている。
「登記事項証明書」はこの登記簿の内容を印刷して交付される証明書のこと。
 
登記簿謄本「登記簿」は現在ではコンピューターで管理できるようデータ化されている。データ化前は紙台帳で管理されていたが、この紙台帳の写しであることを法務局が公的証明したものが登記簿謄本である。
 
登録免許税不動産の名義人を変更する際などに徴収される税金のこと。
相続登記の場合は対象不動産の固定資産評価額(1,000円未満の額は切り捨てる)に1,000分の4を掛けて算出される額となる。算出額の100円未満部分は切り捨てる。また最低額は1,000円なので算出額が1,000円未満でも1,000円は徴収される。
 
特別遺贈例えば相続財産の中で「不動産を誰々に与える」とか「1,000円を誰々に与えるというように特定の財産を受遺者に与えるかたちの遺贈。
これに対して例えば「相続財産の半分を誰々に与える」というように相続財産の全部または一定の割合を受遺者に与えるかたちの遺贈を包括遺贈いう。
 
特別受益相続人が既に故人から特別の利益を受けている場合に、相続においてその相続人の取り分を減らして公平を図る制度。
・もう少し詳しく → 質問3-4

 

・もう少し詳しく → 質問3-5

 
特別代理人法定代理人の利益と本人の利益が相反する場合に裁判所で選任される代理人。
例えば故人が未成年の子を残して亡くなった場合、配偶者とその子は故人の遺産を分けることになるが、潜在的には配偶者(子にとっては片親)と子の利益は遺産分割に関しては反することになるので、遺産分割を行うために特別代理人に選任が必要となる。
 
配偶者居住権相続財産となる不動産の権利関係を所有権と配偶者居住権とに分解して、配偶者の相続するものはこのうち配偶者居住権とのみとすることで相続財産の価格を下げ、その他の預金等を相続しやすくするための権利。
・もう少し詳しく → 質問2-2
 
廃除→ 推定相続人の廃除を参照
 
不在者財産管理人行方不明になっている相続人がいる場合に、当該相続人の代わりに遺産分割協議を行ったり、相続した遺産を管理したりする家庭裁判所により選任される人のこと。
 
不動産番号登記事項証明書の右上あたりに記載されている番号。この番号を記載することで、例えば不動産の表示方法等の記載手続きが簡略化できることがある。
 
包括遺贈→ 特別遺贈を参照
 
法定相続情報証明制度法務局へ故人の戸籍一式を提出することで法定相続関係を証明する書面を発行しもらえる制度。
これまで、各種相続手続き(相続登記だけでなく、故人の預貯金の払い戻し等)では故人の戸籍一式を、手続きを行う機関・会社へ提出して自身が相続人であることを証明する必要があった。法定相続情報証明制度を利用することにより、各種相続手続きを同時に、簡潔に行うことができる。
 
法定相続人相続が発生した場合に、「法律上」故人の財産を相続する権利を有する者のこと。
・もう少し詳しく → 質問1-1
 
法定相続分民法上、相続人が故人の相続財産について、どれほどの権利を持っているのかを示す割合のこと。法定相続人が誰であるのかによって、割合が異なる。。
・もう少し詳しく → 質問3-1
 
みなし相続財産相続人中に故人から特別受益を受けていた者や、逆に故人の財産形成等に対して寄与をした者がいた場合の、本来あるべき相続財産のこと。
・相続財産の調べ方 → 質問2-1