箕面市 S.A.さん

私の家は代々、箕面市に住んでいます。父はサラリーマンだったのですが、父の幼馴染が箕面市内で商売をしており、その商売の借り入れについて連帯債務者になっていたよようです。
父が連帯債務者になっていたということは家族の誰も知らなかったのですが、最近、父が亡くなった後に債権者だというかたから私に手紙が届きまして、その幼馴染の方にも確認したところ、どうやら本当に連帯債務者になっていたことが分かったという次第です。
父の債務は200万円ほどなのですが、債権者は私に父を相続したのだから200万円を支払えと言ってきています。
私には兄弟が2人おり、母も存命です。父の連帯債務も相続分に応じて支払えばよいのではないでしょうか。それとも「連帯」となっているので、私個人としても全額を支払う義務があるのでしょうか。

司法書士

結論から言いますと、全額を支払う必要はありません。
おっしゃる通り、法定相続分に応じた金額を支払えばよいことになります。

連帯債務者を相続した場合の負担割合について

被相続人が連帯債務者となっていた場合、相続人はどの範囲で債務を負担するのかについて最高裁判所は次のように判断しています。

連帯債務は、数人の債務者が同一内容の給付につき各独立に全部の給付をなすべき債務を負担しているのであり、各債務は債権の確保及び満足という共同の目的を達する手段として相互に関連結合しているが、なお、可分なること通常の金銭債務と同様である。
ところで、債務者が死亡し、相続人が数人ある場合に、被相続人の金銭債務その他の可分債務は、法律上当然分割され、各共同相続人がその相続分に応じてこれを承継するものと解すべきであるから(大審院昭和五年(ク)第一二三六号、同年一二月四日決定、民集九巻一一一八頁、最高裁昭和二七年(オ)第一一一九号、同二九年四月八日第一小法廷判決、民集八巻八一九頁参照)、連帯債務者の一人が死亡した場合においても、その相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となると解するのが相当である。
本件において、原審は挙示の証拠により、被上告人の父Dは、昭和二六年一二月一日上告人らの先々代E、先代F及びFの妻である上告人A1を連帯債務者として金一八三、〇〇〇円を貸与したこと、甲二号証によれば、昭和二七年一二月三一日にも、同一当事者間に金九八、五〇〇円の消費貸借が成立した如くであるが、これは前記一八三、〇〇〇円に対する約定利息等を別途借入金としたものであるから、旧利息制限法の適用をうけ、一八三、〇〇〇円に対する昭和二六年一一月一日から昭和二七年一二月三一日まで年一割の割合による金一八、四五二円の範囲にかぎり、請求が許容されること(右のうち、昭和二六年一一月一日とあるのは、同年一二月一日の誤記であること明らかであり、また、原審の利息の計算にも誤りがあると認められる。)Fは昭和二九年三月二三日死亡し(Eの死亡したことも、原審において争のなかつたところであるが、原判決は、同人の債務を相続した者が何人であるかを認定していない。)、上告人A2、A3、A4及び訴外Gの四名は、その子としてFの債務を相続したこと、債権者Dは、本件債権を被上告人に譲渡し対抗要件を具備したことを各認定ものである。
右事実によれば、Eの債務の相続関係はこれを別として、上告人A1及びFは被上告人に対し連帯債務を負担していたところ、Fは死亡し相続が開始したというのであるから、Fの債務の三分の一は上告人A1において(但し、同人は元来全額につき連帯債務を負担しているのであるから、本件においては、この承継の結果を考慮するを要しない。)、その余の三分の二は、上告人A2、A3、A4及びGにおいて各自四分の一すなわちFの債務の六分の一宛を承継し、かくしてA1は全額につき、その余の上告人らは全額の六分の一につき、それぞれ連帯債務を負うにいたつたものである。
従つて、被上告人に対しA1は元金一八三、〇〇〇円及びこれに対する前記利息の合計額の支払義務があり、その他の上告人らは、右合計額の六分の一宛の支払義務があるものといわなければならない。しかるに、原審は、上告人らはいずれもその全額につき支払義務があるものとの見解の下に、第一審判決が上告人A1に対し金二八一、五〇〇円の三分の一、その他の上告人らに対し金二八一、五〇〇円の六分の一宛の支払を命じたのは、結局正当であるとして、上告人らの控訴を棄却したものである。
それゆえ、上告人A1は、全額につき支払義務があるとする点において、当裁判所も原審と見解を同じうすることに帰し、その上告は結局理由がないが、その他の上告人らに関する部分については、原審は連帯債務の相続に関する解釈を誤つた結果、同上告人らに対し過大の金額の支払を命じたのであつて、同上告人らの上告は理由があるというべきである。

最判昭和34年6月19日 民集 第13巻6号757頁

分かりやすい金額で例えますと、亡くなられた被相続人が150万円の連帯債務を負っており、3人の子供で相続したとします。
この場合、法定相続分は3分の1なので、各自50万円ずつを連帯して債権者に支払えばよいことになります。

この記事は上記判決をモデルにした架空の事例です。
また、記事掲載時の法令・判例に基づいています。
ご覧の時点で裁判所の判断に合致しないこともありますのでご留意ください。

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